雲の居る蒼い空。

凄いどうでもいい事しか書きません。 不定期&亀更新です。 よろです~!

白雪姫

むかしむかしあるところに、白雪姫と言う、とてもとても可愛いお姫様がいました。
白雪姫には、厄介な継母が居ました。
継母の趣味は毎日鏡の前に座って「この世で1番美しいのは誰?」と聞くこと。
白雪姫はそんな継母を毎日呆れた目で見ていました。

そんなある日のこと。
鏡が、継母に「この世で1番美しいのは貴女ではなく白雪姫だ」と言ってしまったのです。
きっと鏡もうんざりしていたのでしょう。
怒った継母は、白雪姫を城から追い出してしまいました。

城から追い出された白雪姫は、行く当てもなく森をさまよっていました。
すると、なんということでしょう、小さな可愛らしい家がそこにあったのです!
歩き回って疲れていた白雪姫は、その家で少し休ませてもらうことにしました。

白雪姫が家の中の椅子に座って休憩していると、家の住人である7人の小人が帰ってきました。
小人たちはとても驚きましたが、白雪姫が追い出された事を知ると、快く家に置いてくれました。
「というか小人にしては大きいのだけれど」
「小人です」
「そ、そういう事にしておくわ…」

そのころ継母は、また鏡にこの世で1番美しいのは誰かと聞いていました。
「鏡よ鏡、この世で1番美しいのはだあれ?」
「だーかーら、白雪姫だって言ったじゃないですか!もう諦めてくださいよぉ…」
白雪姫が生きている限りこの世で1番美しいのは自分では無いという事に気が付いた継母は、白雪姫を亡き者にする事にしました。

継母は物売りのお婆さんに変装すると、お手製の毒リンゴを籠に入れ、白雪姫の足跡を追って森へと向かいました。

「こんにちはぁ、リンゴはいらんかぇ?」
「リンゴ?あら美味しそう、籠の中身、全部頂くわ!」
あっさり白雪姫が騙されたことに喜びながら継母は城に帰りました。

白雪姫は、リンゴを7人の小人たちと食べようと思い、小人たちの帰りを待っていました。
小人たちが帰ってくると、白雪姫はリンゴを見せました。
すると、小人の1人がこれはおかしい、と言いました。
リンゴではない匂いがする、と。
驚いた小人たちは、白雪姫に何処で手に入れたのか尋ね、物売りのお婆さんから買ったのだと聞くと、そのお婆さんの足跡を追って家から飛び出して行きました。

あっさり捕まってしまった継母は、白雪姫と7人の小人たちにお説教をされました。
「まったくもう、いきなり殺そうとするなんて短絡的すぎます!貴女、一体いくつになるんですか?」
「も、もうすぐ30過ぎになります…。」
「もっと考えて行動してください!」
「はい…」
「価値観は人それぞれですから、この世で1番美しい人など居ないのです。きっと、私が鏡の趣味にぴったりだったという話でしょう。」
白雪姫の言葉に胸を打たれた継母は、自分に自信を持って生きていこうと改心しました。

そして白雪姫はたまたまその場面に遭遇した隣国の王子様に互いに一目惚れ。
すぐさま2人はそれはそれは幸せそうな結婚式を挙げました。

そのあと継母は自社ブランドを立ち上げ、国中の女性に大ヒット。
7人の小人は国の援助のもと炭鉱に励み、国は豊かになりました。

めでたしめでたし。